世界史教室

大学受験生のための世界史問題解説

過去問センターワンフレーズ論述参考書疑問

2019-01-01から1年間の記事一覧

阪大世界史2019

外国語学部以外 (Ⅰ)(外国語学部の第1問の問4まで同問) (Ⅱ)(外国語学部の第2問と同問) (Ⅲ)(外国語学部の第3問と同問) 第1問古典期(前5〜前4世紀頃)アテネの民会決議碑文には、「評議会と民会によって決議された」との定型文が残されている。この時期のアテ…

2019模試(一橋)雑感

A模試第1問 次の文章は、8世紀後半にローマの聖職者によって偽造されたと推定されている文書の一部である。この文書を読んで、問いに答えなさい。 朕は……イタリアまたは帝国の酉側のすべての州と地方と都市を……いと祝福された教皇、我々の父で世界の教皇であ…

2019年夏の模試(東大・京大)雑感

A模試 第一次世界大戦前後、最後の中華帝国である清朝や、ロ一マ帝国の理念を継承した諸地域、例えばオーストリア・ロシアにおいて、「皇帝」位が相次いで消滅した。このことは、古代から続いた長い伝統の断絶を意味した。 ユーラシア大陸の東西において、秦…

欺史作家の『日本国紀』─2

p.326に「日本は欧米諸国のような収奪型の植民地政策を行なうつもりはなく、朝鮮半島は東南アジアのように資源が豊富ではなかっただけに、併合によるメリットがなかったのだ。」とある。 「収奪型」でない植民地経営などあるものか。 (1)棉花「欧米諸国のよ…

欺史作家の『日本国紀』-1

欺史作家の『日本国紀』-1 一例をあげる。p.327「近代化に大きく貢献した……30年足らずで人口を約2倍に増やした」と書いている。これは『日本国紀』以前に書いた『今こそ、韓国に謝ろう』飛鳥新社にもっと詳しく、次のように述べている(p.47)。 なんと、朝…

駿台大阪校wikiの捏造

駿台大阪校wikihttps://osaka.wicurio.comというサイトがあり、そこにわたしの紹介が載っています。その「授業」欄に以下のように書いてあります。 授業前期の初回100人いたはずだか、後期からは6人になった。(2018 京都校) わたしは行っていないのに、なぜ…

『練習帳new』への疑問

疑問 「世界史論述練習帳 new」の別冊p.17の「元代の中国文化について、儒学・文学・書画・技術面の発展について60字以内で述べよ。」という問題の解答「儒学では朱子学が普及する。元曲・白話小説がはやり、文人画が完成した。技術ではイスラムの天文暦学・…

2019年度再現答案

(再現答案について) どんな答案を書いたから合格したのか知ることができないものです。そこで実際に合格されたかたに受験場で書いた答案を、試験が終わってから時間のあまり経過していない段階で再現していただきました。合格者本人から掲載の許可をえてい…

2019年度合格メール

A くん 8日10:16今発表があって、一橋合格してました!!本当にラスト一ヶ月の先生の添削あってのおかげです。それだけでなく、世界史論述練習帳及び基本60字と本当にお世話になりました。本当にありがとうございました!本試は数英がぱっとしなかったので、…

東大世界史2019

第1問 1989年(平成元年)の冷戦終結宣言からおよそ30年が経過した。冷戦の終結は、それまでの東西対立による政治的・軍事的緊張の緩和をもたらし、世界はより平和で安全になるかに思われたが、実際にはこの間地球上の各地で様々な政治的混乱や対立、紛争、…

京大世界史2019

第1問(20点) マンチュリア(今日の中国東北地方およびロシア極東の一部)の諸民族は国家を樹立し、さらに周辺諸地域に進出することもあれば、逆に周辺諸地域の国家による支配を被る場合もあった。4世紀から17世紀前半におけるマンチュリアの歴史について、…

一橋世界史2019

第1問 次の文章は、14世紀半ばに書かれた年代記の一部である。この文章を読んで、問いに答えなさい。(問1、問2をあわせて400字以内) 主の生誕より400年あまり、マジャール人がパンノニアに到達してから29年目の年、マジャール人すなわちフン人たぢは、それ…

一橋世界史 2018

Ⅰ 次の文章を読んで、問いに答えない。 人間は自分の「空間」についてもある一定の意識をもっているが、これは大きな歴史的変遷に左右されるものである。種々さまざまだ生活形態には同じく種々さまざまな空間が対応している。同時代においてさえも日々の生活…

京大世界史 2018

世界史B(4問題100点)第1問(20点) 内外の圧力で崩壊の危機に瀕(ひん)していた、近代のオスマン帝国や成立初期のトルコ共和国では、どのような人々を結集して統合を維持するかという問題が重要であった。歴代の指導者たちは、それぞれ異なる理念にもとづいて…