世界史教室

大学受験生のための世界史問題解説

過去問センターワンフレーズ論述参考書疑問

-一橋大学

2024一橋世界史

第1問 次の文章を読んで、問いに答えなさい。 社会経済史的にみた中世北欧都市*の特色は、何よりもまず、それが「一つの大きな家計」単位として自覚せられ、「市民的生活全体の統一」として把握されうる点に存すると思う。そのわけは、市民の経済生活は、す…

2023年度の再現答案

2023年度再現答案(再現答案について) どんな答案を書いたから合格したのか知ることができないものです。そこで実際に合格されたかたに受験場で書いた答案を、試験が終わってから時間のあまり経過していない段階で再現していただきました。合格者本人から掲…

一橋世界史2023

第1問 ジャンヌ・ダルクの活躍によっても有名ないわゆる英仏百年戦争(1337〜1453年)を、イギリスとフランスという二つの国家間の戦争と捉えることが必ずしも適切ではないとすれば、その理由は何か答えなさい。また、この戦争が結果的にフランス王国にどのよ…

一橋世界史2022

第1問 次の文章は、神聖ローマ帝国の皇帝フリードリヒ1世(バルバロッサ)が1158年にイタリア北部のロンカリアで発した勅法「ハビタ」の全文である。この文章を読んで、問いに答えなさい。 皇帝フリードリヒは、諸司教、諸修道院長諸侯、諸裁判官およびわが宮…

ある模試

第1問 次の文章は、12世紀頃の西ヨーロッパの社会・経済発展に関する講義録の一部である。この文章を読み、また史料を参照して問いに答えなさい;(問1、問2をあわせて400字以内) (特色ある経済発展が見られた地域の一つが)パリ盆地と、その東南にありま…

一橋世界史2021

第1問 次の文章を読んで、問いに答えなさい。 19世紀半ばに行われたイスタンブルのアヤ・ソフィア・モスクの修繕工事において、内壁の漆喰の下から、この建物がモスクに転用される前のハギア・ソフィア聖堂と呼ばれていた時期に製作されたモザイクが多数確認…

一橋世界史2020

第1問 次の文章は、ルターがその前年に起こった大規模な反乱について1525年に書いた著作の一部である。この文章を読んで、問いに答えなさい。(問1、問2をあわせて400字以内) 農民たちが創世記1章、2章を引きあいに出して、いっさいの事物は自由にそして[…

一橋世界史2019

第1問 次の文章は、14世紀半ばに書かれた年代記の一部である。この文章を読んで、問いに答えなさい。(問1、問2をあわせて400字以内) 主の生誕より400年あまり、マジャール人がパンノニアに到達してから29年目の年、マジャール人すなわちフン人たぢは、それ…

一橋世界史 2018

Ⅰ 次の文章を読んで、問いに答えない。 人間は自分の「空間」についてもある一定の意識をもっているが、これは大きな歴史的変遷に左右されるものである。種々さまざまだ生活形態には同じく種々さまざまな空間が対応している。同時代においてさえも日々の生活…

一橋世界史2018

Ⅰ 次の文章を読んで、問いに答えない。 人間は自分の「空間」についてもある一定の意識をもっているが、これは大きな歴史的変遷に左右されるものである。種々さまざまだ生活形態には同じく種々さまざまな空間が対応している。同時代においてさえも日々の生活…

一橋世界史2017

Ⅰ 16世紀半ばに書かれた次の文章を読んで、問いに答えなさい。 あらゆる商品の価格は、その必要性が非常に高く、かつ提供される量が少ないときには上昇する。貨幣もまた、それ自体で売買され、かつあらゆる契約取引の対象となる以上は一つの商品であり、した…

過去問

東大世界史対策 東大世界史メール 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 20…

一橋世界史2016

第1問 聖トマス(トマス=アクイナス)に関する次の文章を読んで、問いに答えなさい。 聖トマスは都市の完全性を二因に帰する。すなわち第一に、そこに経済上の自給自足あり、第二には精神生活の充足、すなわちよき生活、がある。しかして、およそ物の完全性は…

一橋世界史2016

第1問 聖トマス(トマス=アクイナス)に関する次の文章を読んで、問いに答えなさい。 聖トマスは都市の完全性を二因に帰する。すなわち第一に、そこに経済上の自給自足あり、第二には精神生活の充足、すなわちよき生活、がある。しかして、およそ物の完全性は…

一橋世界史2015

第1問 次の文章を読んで、問いに答えなさい。 「聖なるクリスマスの日に、王がミサのために至福の使徒ペテロの墓前での祈りから立ち上がったとき、教皇レオは冠を彼の頭に載せた。そして、彼はすべてのローマ人民により歓呼された。「至聖なるカール、神によ…

一橋世界史2014

第1問 次の文章は、ワット・タイラーの乱についてのある年代記作者の記述である。この文章を読んで、問いに答えなさい。 翌金躍日〔1381年6月13日)農村(ケント、エセックス、サセックス等の地域〕とロンドンの民衆は10万人以上の恐るべき大群となった。こ…

一橋世界史の再現答案

一橋合格者に答案を再現してもらいました。 第1問 三圃制普及など農業技術の革新や西欧封建社会の安定を背景に西欧で人口が増加、また十字軍の進展やヴェネツィアなど北イタリア諸都市による地中海交易の活発化を背景に、12世紀以降、ドイツ人による東方殖…

一橋世界史内容一覧

一橋過去問の内容一覧 年度 (字数) ○1977 1 アレクサンドリアの自然科学者、バグダード・カイロ、ヴェネツィア、2 大陸横断鉄道の影響 3 啓蒙思想 4 英国の恐慌対策 5 中ソ関係史 6 東南アジアの宗教と王朝 ○1978 1 スペイン史 2 東欧・ロシアの遅れ 3 大…

一橋世界史2013

第1問 次の図は、グリム兄弟の『ドイツ伝説集』に収められている有名な昔話「ハーメルンの子供たち」に登場する「笛吹き男」の絵である。この絵に関する下の文章を読み、問いに答えなさい。 (出典:阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』) 1284年のこと、ハーメル…

一橋世界史2006

1】 フランク王オットー1世(在位936~973年)の皇帝戴冠は,中世ヨーロッパ世界に一つの転機をもたらしたといわれる。彼は,10世紀半ばのイタリア情勢に対応してアルプスを越えて南下し,962年2月にローマで皇帝としての冠を受けた。このとき地中海の周辺に…

一橋世界史2012

第1問 1598年のナントの勅令(王令)の公布は、16世紀後半のフランスで30年間以上にわたって続いていた長い戦乱を終結させた出来事として有名である。では、この勅令(王令)に至るまでの経緯はどのようなものであったのか、またその目的は何であったのかを、当…

一橋世界史2011

第1問 次の文章は、フス戦争の直前に、フス派(フシーテン)によって作成された「プラハの4ヵ条」の一部である。この文章を読んで、問いに答えなさい。 チェコの共同体と、神のもとに忠実なキリスト教徒たちは、……主イエス・キリストによって新約聖書のなかで…

一橋世界史2010

第1問 次の文章を読んで、問いに答えなさい。 「政治的主権者は、もしキリスト教徒であれば、かれ自身の領土における教会の首長である。キリスト教徒たる主権者たちにおける、政治的権利と教会的権利との、この統合から、政治と宗教との双方における人びとの…

一橋世界史2009

第1問 次の文章を読んで、問いに答えなさい。 カール大帝の帝国は、イスラムによってヨーロッパの均衡が崩壊したことの総決算だった。この帝国が実現しえた理由は、一方では、東方世界と西方世界の分離が教皇の権威を西ヨーロッパに限定してしまったことであ…

一橋世界史2008

第1問 西ヨーロッパでは11,12世紀の経済発展により、遠隔地商業が盛んに行なわれるようになった。13世紀から17世紀初めのハンザ同盟の活動について、担い手、地域、交易品、そして衰退の理由に触れつつ、同時代の東方(レヴァント)貿易と対比して論じなさい。…

一橋世界史2007

【1】 カール大帝とその後継者ルートヴィヒ1世の死後、フランク王国は分裂の道を歩んだ。その過程で東西王国のいずれにおいてもカロリング家の血統に属さない国王が現れ、新しい独自の王国が形成された。王国は後にさらに発展し、西欧中世世界の中心となっ…

一橋世界史2005

【1】 中世後期のヨーロッパ大陸諸国において、君主によって設けられ、招集される議会が生まれた。フランスの三部会、ドイツの等族議会が良く知られているが、その他にスペインのコルテス、ポーランドのセイムなどがあり、諸身分や団体の代表が出席した。こ…

一橋世界史2004

【1】 宗教改革は、ルターにより神学上の議論として始められたが、その影響は広範囲に及び、近代ヨーロッパ世界の形成に大きな役割を果たした。ドイツとイギリスそれぞれにおける宗教改革の経緯を比較し、その政治的帰結について述べなさい。その際、下記の…

一橋世界史2003

【1】 15世紀イタリア社会の動向は、オスマントルコの小アジア、バルカン地方への進出と深く関係していた。トルコ勢力の攻勢の前に領土縮小を余儀なくされたビザンツ皇帝が自ら西欧に赴き、援軍の要請を行ってイタリア社会に大きな影響を与えたし、この時期…

一橋世界史2002

【1】 次の文章を読んで、下記の問題に答えなさい。 ウルバヌス2世が十字軍の必要性を訴えて聴衆の熱狂的な支持をうけたのは、クレルモン公会議でのことである。この演説は閉会式で行われたといわれるから、もともとこの会議の主題は十字軍ではなかった。参…